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02. Claudeモデルファミリーの読み方

Claudeのモデル一覧を初めて開くと、たいてい面食らいます。Opus 5、Sonnet 5、Haiku 4.5、Fable 5、さらに旧世代のOpus 4.8や4.7。番号もサイズ名もばらばらに並んでいて、どれを選べばいいのか分かりません。

ただ、名前には規則があります。規則さえ分かれば、新しいモデルが出ても読めます。

この章の全体像として、名前の3分解、4つの系統、世代は別の軸、知識のカットオフの4つを番号順に並べ、目的に合うモデルを自分の基準で選べるようになることを示した図

シリーズ目次前章: 01. Claudeとは何か次章: 03. Claudeの仕組み

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この章のねらい

名前を3つに分解する

モデル名は、次のように分解できます。

claude-opus-5という名前をブランド名・系統・世代番号の3要素に分解した図

claude-opus-5 なら、Claudeブランドの、Opus系統の、第5世代。それだけです。

要素意味
ブランド名常に claudeclaude
系統(サイズ)賢さと速さ・価格のバランスopus、sonnet、haiku
世代番号大きいほど新しい。小数点以下は改良版4.5、4.6、4.7、4.8、5

日本語で書くときは「Claude Opus 5」のように空白区切り、プログラムから指定するときは claude-opus-5 のようにハイフン区切り、という違いがあるだけで、指しているものは同じです。

系統が表しているもの

系統名が表しているのは、賢さを取るか、速さと安さを取るかです。名前はいずれも文章作品の形式から取られていて、短いものほど軽量、長いものほど本格的。そう覚えれば足ります。

系統由来性格向いている仕事
Haiku俳句最速・最安。単純作業向き分類、翻訳、大量データの処理
Sonnetソネット(十四行詩)バランス型。標準の選択肢日常の質問、要約、下書き作成
Opus大作最も賢い。遅く、高価難しい推論、複雑なコード生成、長時間の自動作業

料理にたとえるなら、Haikuは大量に作り置きする常備菜、Sonnetは普段の食事、Opusは時間をかけて仕込む一品です。毎回Opusを使う必要はありませんし、複雑な課題をHaikuに投げても無理です。

さらに上の系統

2026年に入って、Opusより上の位置づけとして Fable(寓話)という系統が加わりました。特に難しい推論や、長時間にわたって自律的に動き続ける用途を想定したもので、その分だけ価格も高く設定されています。

このほか Mythos(神話)という系統もありますが、Project Glasswing という招待制のプログラム経由でしか提供されておらず、自分で申し込んで使えるものではありません。名前を見かけることはあっても、検討の対象にはなりません。

自分で選べる4つの系統は、次のように1本の軸の上に並びます。

Haiku、Sonnet、Opus、Fableを「速い・安い」から「賢い・遅い・高価」へ向かう軸の上に左から順に並べ、それぞれの由来と向いている仕事を添えた図

2026年8月時点のラインナップ

基準日である2026-08-09時点で、開発者向けドキュメントに載っている主なモデルは次のとおりです。

モデルモデルIDコンテキスト最大出力入力/出力の価格(100万トークンあたり)
Claude Fable 5claude-fable-5100万12.8万$10 / $50
Claude Opus 5claude-opus-5100万12.8万$5 / $25
Claude Sonnet 5claude-sonnet-5100万12.8万$3 / $15
Claude Haiku 4.5claude-haiku-4-520万6.4万$1 / $5

トークンとコンテキストという単語はまだ説明していませんが、いまはコンテキストが一度に読み込める分量の上限最大出力が一度に書ける分量の上限、これだけ分かっていれば足ります。詳しくは第3章と第4章で扱います。

Note

Claude Sonnet 5には2026年8月31日までの導入価格として、100万トークンあたり入力$2・出力$10という料金が案内されています。価格は変わりやすいので、実際の判断は必ず公式の料金ページで確認してください。

旧世代として、Claude Opus 4.8、4.7、4.6、Claude Sonnet 4.6、4.5、Claude Opus 4.5なども引き続き使えます。既存のシステムを動かし続けるならそのままで構いませんが、新規に作るなら現行世代を選んでください。

ここが引っかかるところです。世代番号の大きさと系統は別の軸です。claude-sonnet-5claude-opus-4-8 より世代番号が大きいのに、いちばん難しい推論ではOpus系のほうが上。新しければいつでも上位互換、ではありません。

2つの軸に置き直すと、この関係がはっきりします。

横軸に世代番号4.5から5、縦軸にHaiku・Sonnet・Opus・Fableの系統を取った格子の上へ各モデルを配置し、Sonnet 5はOpus 4.8より右にあるが下にあることを強調した図

モデルIDは固定されたスナップショット

Claudeのモデルには、claude-haiku-4-5-20251001 のように末尾へ日付が付くものと、claude-opus-5 のように付かないものがあります。

どちらの形式も特定のバージョンに固定されています。日付が付いていないからといって、常に最新版を指す別名になるわけではありません。4.6世代以降は日付なしの形式が採用されていますが、これも中身が勝手に差し替わることのない固定版です。

業務システムにはありがたい性質です。指定したモデルIDが変わらない限り、ある日突然出力の傾向が変わることは原則ありません。

Important

一方で、古い世代は順次提供終了していきます。長く動かすシステムでは、モデルIDを設定ファイルなどで外に出しておき、差し替えられるようにしておくと安全です。

知識のカットオフを確認する

モデルは、訓練に使われた文章の範囲までしか世界を知りません。この境目を知識のカットオフと呼びます。

公式ドキュメントでは、次の2つを分けて記載しています。

用語意味
訓練データのカットオフ訓練に使ったデータの範囲の終わり
信頼できる知識のカットオフその日付までなら知識が最も充実していて信頼できる、という目安

2026-08-09時点の主なモデルでは、次のようになっています。

モデル信頼できる知識のカットオフ
Claude Opus 52026年5月
Claude Fable 52026年1月
Claude Sonnet 52026年1月
Claude Haiku 4.52025年2月

カットオフより後の出来事についてモデル単体が語ることは、原理的に信用できません。最新情報が要るときはWeb検索機能を併用してください(第8章)。

時間軸の上に置くと、どこから先が要注意なのかが一目で分かります。

横一本の帯を知識のカットオフで区切り、左側を訓練で身につけた知識の範囲、右側をモデルが何も知らない領域として示し、右側についてはWeb検索を併用する必要があることを示した図

Tip

Claudeは今日の日付を知らないのか、という疑問がよく出ます。アプリやシステム側から現在日時を伝えている場合は答えられますが、それは教えてもらっているのであって、モデルが自分で知っているわけではありません。この区別を意識すると、答えの信頼度を見積もりやすくなります。

選び方の基準

実務での選び方は、次の流れに落とし込めます。

仕事の性質からOpus・Sonnet・Haikuを選び、結果を見て一段上げるか下げるかを判断する流れ図

考え方は単純です。

  1. まずSonnet系で試す。多くの仕事はこれで足ります
  2. 品質が足りなければOpus系へ上げる。上げてもだめなら、モデルではなく指示(プロンプト)に原因があることが多いです
  3. 十分ならHaiku系も試す。同じ品質で速く安くなるなら、そちらが正解です

Claudeアプリなら、もっと単純です。プランによって選べるモデルが決まっているので、普段は既定のまま使い、じっくり考えてほしいときだけ上位モデルへ切り替える。細かいモデルIDを意識する場面はほとんどありません。

Tip

とりあえず一番賢いモデルを常用するのは、たいてい損です。応答が遅くなるうえ、利用上限を早く使い切ります。上限に達したあと自動的に下位モデルへ切り替わって、かえって品質が落ちることもあります。

要点

参考資料


シリーズ目次前章: 01. Claudeとは何か次章: 03. Claudeの仕組み


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