Skip to content
Cloud AI エンジニア入門ガイド
Go back

11. コーディングツール Claude Code とは

Claude Codeは、ソフトウェア開発に特化したエージェントです。コードベース全体を読み、複数のファイルにまたがって編集し、コマンドを実行し、テストが通るまで直します。

コマンド例が出てきますが、プログラミングをしない人も、開発現場でAIがどこまで踏み込んでいるかを知る材料として読めます。飛ばしても以降の章に影響はありません。

この章の全体像として、完結まで進む、動く場所、CLAUDE.md、権限とレビューの4つを番号順に並べ、任せる前に整えておくべき前提が分かるようになることを示した図

シリーズ目次前章: 10. Claude Coworkとエージェント機能次章: 12. Claudeの開発者向け入口

Table of contents

Open Table of contents

この章のねらい

何をする道具か

公式ドキュメントの言葉を借りれば、コードベースを読み、ファイルを編集し、コマンドを実行し、開発ツールと連携するエージェント型のコーディングツール。それがClaude Codeです。

チャットでコードを書かせるのと違うのは、作業が完結するところまで進むところです。

チャットでコードを聞くClaude Codeに任せる
コード片が返ってくるファイルが実際に書き換わる
自分で貼り付けて実行する自分でコマンドを実行して結果を見る
エラーが出たら再度質問するエラーを読んで自分で直す
コミットは自分でコミットやプルリクエストの作成まで行う

同じ「コードを書かせる」でも、どこまで進むかが違います。

左にコード片が返るチャットでのやりとり、右にファイルの書き換えからコミットまで進むClaude Codeの動きを並べた左右対比の図

たとえば、次の1行で「テストを書き、実行し、失敗を修正する」までが1つの依頼になります。

claude "認証モジュールのテストを書いて、実行して、落ちたら直して"

動く場所

Claude Codeは複数の場所で動きますが、中身のエンジンは共通です。設定ファイルもMCPの接続設定も、どこからでも同じに効きます。

共通エンジンからターミナル・IDE拡張・デスクトップ・Web/モバイルへ枝分かれする構成図

場所向いている使い方
ターミナル(CLI)すべての機能が使える基本形。スクリプトへの組み込みも可能
VS Code・JetBrains拡張差分をエディタ上で確認しながら進めたいとき
デスクトップアプリ複数セッションを並べて動かす、差分を視覚的に確認する
Web・モバイルローカル環境がない場所から、長時間かかる作業を投げておく

導入は、代表的なものだけ挙げると次のとおりです。

# macOS / Linux / WSL
curl -fsSL https://claude.ai/install.sh | bash

# macOS(Homebrew)
brew install --cask claude-code

インストール後、プロジェクトのディレクトリで claude と入力すると起動します。利用にはClaudeのサブスクリプション(Pro以上)またはConsoleのアカウントが必要です。

Tip

場所は固定ではありません。ターミナルで始めた作業をデスクトップアプリへ引き継いだり、外出先からスマートフォンで様子を見たりできます。作業の途中で環境を変えられる。これが実務では思いのほか効きます。

CLAUDE.md:プロジェクトの取扱説明書

Claude Codeを使ううえで、いちばん割のいい準備が CLAUDE.md です。

プロジェクトのルートに置いておくと、セッションの開始時に必ず読み込まれるMarkdownファイルです。書くのは、その場のコードを読んだだけでは分からないことだけ。

## 開発

- 開発サーバーはバックグラウンドで起動する
- 型チェックはコミット前に必ず実行する

## 方針

- 新しい依存関係を追加する前に、既存の実装で代替できないか検討する
- コンポーネントは既存のディレクトリ構成に合わせる

第6章のプロンプトの原則がそのまま効きます。禁止事項を並べるより、してほしいことを簡潔に書く。

Claude Codeにはこれとは別に、作業しながら学んだことを自動で記録していく仕組みもあり、ビルドコマンドやデバッグの勘所がセッションをまたいで蓄積されます。

主な機能

代表的なものだけ挙げます。

機能何ができるか
Git連携変更のステージング、コミットメッセージの作成、ブランチ作成、プルリクエストの作成
MCP連携設計文書やチケット管理システムなど、外部サービスの情報を読み書きする(第9章)
Skills/review-pr のような繰り返し作業を、チームで共有できる形にまとめる
Hooksファイル編集の後に自動整形する、コミット前にlintを走らせるなど
サブエージェント複数のエージェントで作業を分担し、まとめ役が結果を統合する
CI連携GitHub ActionsやGitLab CI/CDから、コードレビューや課題の仕分けを自動化する
定期実行朝のPRレビュー、夜間のCI失敗分析などをスケジュールで走らせる

パイプでつないで使えるのも特徴です。

# 直近のログを渡して異常を探させる
tail -200 app.log | claude -p "異常があれば要約して報告して"

権限とレビュー

エージェントである以上、第10章と同じ注意が要ります。Claude Codeはファイルを書き換え、コマンドを実行するからです。

実務での基本は3点。

  1. バージョン管理下で使う — 変更内容を差分で確認し、気に入らなければ元に戻せる状態を保つ
  2. 差分を読む — テストが通ったから正しい、とは限りません。意図と違う実装になっていないかを見る
  3. 危険な操作は承認を挟む — 外部への発信、本番環境への適用、削除を伴う操作は自動化しない

この3点は、任せる前に整えておく前提だと考えてください。

バージョン管理下で使う、差分を読む、危険な操作は承認を挟む、という3つの実務上の基本を縦に並べた図

Important

Claude Codeも外部の文書やWebページを読むので、プロンプトインジェクションの対象になります。信頼できないリポジトリや外部データを読ませる作業では、書き込みと実行の権限を絞ってください。

Coworkとの違い

同じエージェントの仕組みを使っているので、どちらを使うか迷います。目安はこうです。

使う場面選ぶもの
ソースコードを編集するClaude Code
Gitやテストの実行を伴うClaude Code
文書・表・スライドを作るCowork
ファイル整理や情報収集を任せるCowork
ターミナルを使いたくないCowork

境界は厳密ではありません。開発リポジトリの中で完結する作業ならClaude Code、それ以外の知識労働ならCowork。これで大きく外しません。

要点

参考資料


シリーズ目次前章: 10. Claude Coworkとエージェント機能次章: 12. Claudeの開発者向け入口


Share this post:

Previous Post
12. Claudeの開発者向け入口
Next Post
10. Claude Coworkとエージェント機能